山形の銀山温泉や宮城の秋保温泉郷、秋田の乳頭温泉郷など、東北には魅力的な温泉が数多くあります。温泉を目当てに、東北への旅行をお考えの方もいるのではないでしょうか。
そんな時に気になるのが旅先での服装。
近くの温泉街を散策したり、観光地を訪れたりすることもあるため、快適に過ごせる服選びが重要です。
一方で、関東地方と東北地方では気候に違いがあるため、テレビや雑誌で目にする服装では快適に過ごせない場合があります。
この記事では、東北在住・旅好きの筆者が東北の天気に関する注意点、温泉旅行におすすめの服装について紹介します。
東北に温泉旅行をお考えの方は、この記事を参考に服装を選び、快適に温泉旅行を楽しみましょう。
また、旅行の服装について知りたい方はこちらの記事もおすすめです。
東北=豪雪・夏でも涼しいは間違い?
東北といえば豪雪・夏でも涼しいというイメージがある方が多いのではないでしょうか。
もちろん、他の地方と比べると気温は低く、積雪量も多い傾向にありますが、なかには比較的積雪量が少ない地域もあります。
また、近年は東北であっても夏は厳しい暑さの日が多く、熱中症には注意が必要です。
東北でも積雪には地域差があることや、夏の気温には注意が必要ということを確認しましょう。
福島市では昨年7月、37度を記録しました。
東北でも、真夏は水分補給などの熱中症対策が必須です。
雪はいつ降る?
東北地方の天気で気になるのは雪ではないでしょうか。
東北地方の多くの地域では、11月から3月にかけて雪が降ります。
一般的には、3月や4月の卒業式・入学式シーズンは、春や桜をイメージするかもしれませんが、東北地方では雪が残っているところや、みぞれのような雪が降ることがあります。
東北へ温泉旅行の際には、突然の雪や想定外の寒さには注意が必要です。
天気予報やSNSで事前に情報収集を行いましょう。
【地域別】東北地方の気候の特徴まとめ
東北地方は日本海と太平洋に面し、中央に奥羽山脈があることから、気候の地域差が大きいという特徴があります。
東北に温泉旅行へ行く前には、地域の気候の特徴を事前に調べて服を選ぶと、快適に過ごせるでしょう。
ここからは、太平洋側と日本海側の気候の特徴を解説します。東北へ温泉旅行に出かける際の参考にしましょう。
【太平洋側】冬は滑りやすく、夏は冷えに注意
太平洋に面している地域は、東北地方のなかでは比較的積雪量が少なく、冬は乾いた晴天の日が多いという特徴があります。
実際に行ってみると「思っていたよりも雪がない」と感じる方が多いかもしれません。
一方で、冬の太平洋側で注意して欲しい点が、「凍結」です。
積雪量は少なく晴天が多いため、雪はすぐ解けますが、気温が低いため解けた雪が凍って道がツルツルになります。怪我や交通機関の遅れなどに気をつけましょう。
近年の夏は東北でも厳しい暑さが続いていますが、太平洋側の夏の気候は、日本海側と比べると雨が多く、「やませ」という冷たく湿った風が吹くという特徴があります。
時期や天気によっては夏でも肌寒さを感じることがあるため、夏に太平洋側に行く際には、暑さ対策もしっかり行いつつ、冷え対策もすることをおすすめします。
【日本海側】冬は豪雪、夏は厳しい暑さ
日本海側といえば豪雪のイメージがあるのではないでしょうか。雪に関しては日本海側に加えて、内陸の山間部も注意が必要です。太平洋側と比べると寒さも厳しいため、服装で寒さ対策をしっかりと行いましょう。
また、積雪や吹雪により、遅延や運休など交通機関のスケジュール変更がある場合があります。事前に天候に注意した上で旅行計画を立てましょう。
夏の日本海側、内陸部は厳しい暑さに注意が必要です。
「東北だから」と涼しい天気を想定すると、想像以上に暑い場合もあるため、夏には涼しい服装や日傘などでしっかりと暑さ対策をしましょう。
東北の温泉旅行で失敗しない服装のポイント
ここまで、東北地方の気候についてまとめました。
東北地方だからどこも涼しい、雪が多いというわけではなく、地域によって特徴があることがご理解いただけたかと思います。
地域によって差はあるものの、冬の厳しい寒さには万全の対策が必要です。
また、冬以外の季節でも東北ならではの注意点があります。
ここからは、東北で温泉旅行をお考えの方に向けておすすめの服装について季節別で解説します。
春・秋
春や秋など、関東地方では長袖一枚で出かけられる季節であっても、東北地方では肌寒さを感じる場合があります。
山や海などの自然豊かな所へ温泉旅行に行く場合や、朝晩に温泉街の散策などで出かける予定がある場合は、肌寒さを感じることもあるため、一枚上着があると安心です。
ただし、「東北だから」と着込みすぎると、店内や交通機関では暑苦しくなる場合もあります。
薄手のものを何枚か重ねて、状況に応じて着脱できるとよいでしょう。
トレンチコートやジャケット、マウンテンパーカーなどの軽くて折り畳める服がおすすめです。
夏
近年は、東北でも暑さの厳しい日が増加傾向にあります。
特に日本海側や内陸部に行く場合は涼しい服装や日傘で、しっかりと暑さ対策をしましょう。
一方で、太平洋側は夏でも曇天が多く、海沿いは比較的涼しい傾向にあります。太平洋側・海沿いを旅する場合や、朝晩に散策するのであればカーディガンやシアーシャツなど、薄手の羽織を持っていくとよいでしょう。
また、東北地方は梅雨入り・梅雨明けともに関東地方より遅い傾向にあるため、7〜8月くらいまで梅雨の年もあります。
事前にその年の梅雨入り・梅雨明けの情報を収集してからいくことがおすすめです。
晴雨兼用の傘があると、夏の日差しにも突然の雨にも対応できますよ。
冬
12月〜2月にかけての東北の冬は、積雪量などに差はあるものの、多くの地域では寒さが厳しい可能性が高いでしょう。
温泉旅行の場合はさまざまな温泉に行ったり、温泉街で食べ歩きをする場合もあるため、かぜをひいたり、湯冷めしたりしないように防寒対策はしっかりと行いましょう。
アウターは足元までの長いコートや、ダウンコート、トップスには暖かいセーターの中に発熱素材のインナーがおすすめです。
ボトムスも厚手素材の物を選びましょう。
東北の冬には滑りにくいブーツがおすすめです。加えて耳当てや帽子、マフラー、手袋にカイロなど、小物を活用しましょう。
雪やみぞれで足元がぬれる可能性があります。心配な方は靴下の替えを多めに持っていくと安心です。
雪国に旅行に行く際は、ブーツの中に発熱素材の中敷きを敷いていきます。
ふかふかして足元が暖かくなるのでおすすめです。
温泉旅行で気をつけるポイント
温泉旅行で存分に楽しむためには、服装や持ち物に関して気をつけるポイントがあります。
温泉旅行がより快適で楽しい旅になるように、旅行前にチェックしてみましょう。
歩きやすく、着脱しやすい服装
温泉旅行においては観光地や温泉街を歩き回るため、歩きにくい靴だと疲れやすかったり、ストレスが溜まったりします。
温泉旅行に行く時期の気候も考慮しつつ、歩きやすい靴で行くとより快適に楽しめるでしょう。
また、温泉街の中では温泉をはしごしたり、足湯につかったりする可能性もあるため、着脱しやすい服装だとストレスなく温泉旅行が楽しめます。
持ち物の管理
温泉宿によってはタオルやシャンプーなどが持ち込みの場合があります。
いつものホテルと同じように備え付けてあると思っていたらなかった、ということもあるため、事前に調べることをおすすめします。
また、温泉地や温泉宿では移動が多い場合があります。忘れ物や落とし物には十分に注意しましょう。
部屋に荷物を置いて、貴重品や着替えだけを小さいカバンに入れて行くのもおすすめです。
青森県の伝統工芸品、「こぎん刺し」のバッグはいかがでしょうか?
快適な服装で、東北の温泉旅行を楽しもう!
この記事では東北の地域別天気の特徴や季節ごとの服装についてまとめました。
東北とはいっても、地域によって天候に特徴があります。「東北だから」と着込みすぎたり、反対に涼しいことを想定して薄着で行ったりするとせっかくの旅行で体調を崩してしまうかもしれません。
東北地方は温泉や美味しいご飯など魅力で溢れています。季節や地域によってぴったりな服装で、東北の温泉旅行を楽しみましょう!
この記事を書いた人
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東北生まれ東北育ちのライターです。
食べ歩きと美術館巡りが趣味です。
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